団地の植生⑯カタバミ
芝生をゴルフ場のように育てるのは難しい。
この団地の芝生も初めは二年ごとに目土かけをやってきた。
ところがその目土の中に雑草の種が含んでいたのである。
いい業者ではなかったのか、安かったのか、芝生は様々な雑草の温床となってしまった。
良く目につく雑草にカタバミがある。
第三日曜ごとに総出で草むしりをやってきたがカタバミは取りきれない。
蔓で伸び、たちまち根を張ってしまう。
だが大群落になることもないから気長にとることだろう。
ヤマトシジミチョウが卵を産みにやって来るからむしろ愛でてやってもいい雑草なのである。
開きかけの葉をみて片方が虫に食われたみたいだから片喰というけれどそれは間違いと思う。
カタバミに似ている雑草に田字草というのがある。
四枚の葉が田の字に似ている。
今は絶滅危惧種で目にすることは少ないが小平市の薬用植物園に保存栽培されている。
シダ類でカタバミとは科が異なるけれど昔は田圃の近くに幾らでもあった雑草である。
カタバミは田字草の一枚が虫に食われて三枚になった形によく似ている。
そんなことを思いながら草むしりをしたら楽しいのではなかろうか。
牛鳴
カタバミ
田字草